死屍累々、オーディオ狂想曲

Gadget

PCのオーディオ周りが一斉に逝ってしまった。

長年愛用してきた、Pioneerの赤外線ワイヤレスヘッドフォン、SE-DHP800がまず逝った。
プラスチックが劣化してヒビが入り、騙し騙し補強して使っていたのだが、使用中にバチンと鳴って破断。
デザインも気に入っていて、耳にも馴染んでいた愛機に訪れた突然死だった。

pioneer
突然の別れに消沈しているところに、不幸は続く。

これまた長らく愛用していたSONYのスピーカー、リフレクターの形状が特徴的なSRS-D313PCの左スピーカーが断線。
2系統の入力系統を自在にMixでき、音響特性や前面のつまみの操作性が良い、10年近く使った愛機だった。

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度重なる不幸にガックリ肩を落とし、憔悴しきった僕はやむなく秋葉原のヨドバシを訪れた。
だが、現金なもので、新たなオーディオ機器を見て回るうちに彼らの事はすっかり脳裏から消え去り、
足取りも軽やかに新機種を物色するのであった。

とりあえず、ヘッドホンより先にスピーカーを買うべきかな、とまずはスピーカーコーナーへ。
今まで使っていたソニーのSRS-D313PCは2.1ch。スピーカー2つと、サブウーファーの組み合わせだ。
やっぱり2.1ch以上は確保したいと思い、いろいろ物色していたところ、BOSEのCompanion5 multimedia speaker systemというシステムを発見。
companion5
デザイン、質感、申し分無く、サラウンド機能で擬似5.1chも可能なモデルなのだが、いかんせん値段が・・。お値段4万円超え。
残念ながら、4万のスピーカーをホイホイ買えるお大尽ではない。

続いてBOSEコーナーで見たのが、SoundLink Mini Bluetooth speakerという小さなBluetoothスピーカー。
soundlinkmini
PCのモニタ下に置けるようなサイズで、ウーファーも無いのに低音もしっかり出ている。
デザインもカッコいいし、お値段も2万ちょっと。6台のBluetooth機器とマルチペアリングできるので、
iPhone、Nexus7、iPad、PCとすべての機器をワイヤレス接続できる。
さらに数時間持つバッテリーも内蔵していて、持ち運んで使うことも出来る、となかなか魅力的な仕様なのであった。

「でも2.1chから1chにグレードダウンだしな・・」
「外出先やアウトドア、ホームパーティで、友達といい音で音楽を楽しんだりも出来るしな・・ってそんな機会あるのか、欧米か!」
「BOSEのロゴカッコいいな、質感高いし、音楽や映画をガッツリ聞くならどうせヘッドホンを使うし、
スピーカーは音がそこそこ出ればいいよな・・・」

などなど、心は千々に乱れスピーカーコーナーを1時間くらいウロウロと歩きまわった。
ついには自分のiPhoneとBluetoothでペアリングして、お気に入りの曲で視聴を始める始末。
もはや、買ってしまう一歩手前だ。
だが、不思議なことに再生中のiPhoneと1,2分でBluetoothのペアリングが切れてしまうのだ。
あれっ?と思って再度ペアリングし直しても同様。この展示機の不具合かなと思い、他コーナーの同機種で実験しても、やはりペアリングが切れてしまう。
(今思うと、展示機用の仕様だったのかもしれない。だが、これが後の不幸な結果を招く・・・)

勝手にこのスピーカーを地雷認定した僕は、ヘッドホンコーナーへ向かった。
そこで真っ先に目が行ったのが、Panasonicの「RP-WF7」というワイヤレスサラウンドヘッドホン。
7.1chのデコーダー搭載で、お値段が1万3000円。
安い。安すぎる。

何か裏があるのかと、Amazonで評価をざっとみても概ね良好。
「とりあえずはスピーカーを買うべきだ」という決意はどこへやら。見事衝動買いとなったのだった。

さて、このヘッドホン。残念ながら僕にとっては見事な地雷だった。
(用途がPC用の場合。TVで使うならいい製品かもしれない。)
まずは、お節介なオートパワーオフ機能。
3分間音声音声入力が無いと、自動的に電源が切れるようになっているのだ。

常に音声が出ている時にしか装着しないであろうTV用途なら、バッテリーの消耗を防いでくれる良機能だが、
この設定はなんとOFFにすることができない。

PCでは3分間音を出さないようなシチュエーションはざらにある。
その度に電源を入れ直すのだから、ハゲ散らかしそうなほどイライラする。

そして、これまた困ったのが無線の干渉。
最近のワイヤレスヘッドホンは赤外線ではなく、2.4GHz帯の無線で接続する形式なのだが、
PC周りの周辺機器と相性が悪い。
僕のPCにはBluetoothのワイヤレスキーボード、ロジクール独自規格のワイヤレスマウス、
そしてUSB接続タイプの無線LAN子機が付いている。

特にこの無線LAN子機との相性が悪く、ダウンロード時などネットワークトラフィックが発生している時は激しく干渉するらしく、
雑音が入り聞くに耐えない音となってしまった。
幸い無線LANのチャンネルを変え、無線LAN子機をPC前面のUSBコネクタから背面のUSBコネクタに差し替えたところ、
この問題は解消した。

人柱として、はっきり申し上げる。「PCで使うワイヤレスヘッドフォンとして、RP-WF7は地雷である。」

対戦車地雷級の地雷

対戦車地雷級の地雷

 

PC用のワイヤレスヘッドフォンを検討中の人は、

・ オートパワーオフ機能
・ 2.4GHz帯の無線の混信
以上2点には十分注意していただきたい。

 






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