タブレットパラレルワールド、国会図書館

Essay
今年の6月! R18!

私事、前の会社を退職して、一年。
再び組織で働くことに二の足を踏み、就活も積極的にしないまま、時が経ってしまい、
ほぼ毎日のように図書館に足を運んでいる。まるでご隠居だ。働かないと・・。

国立国会図書館。
国内で出版されるほぼすべての書籍を、広大なスペースに収納し続ける日本最大の図書館である。

館外への貸し出しは禁止だが、新刊や、高額な書籍もすべて読み放題という活字中毒の天国だ。
国会図書館は「閉架式」と呼ばれる方式で、借りたい本を館内のPCから申請すると、20分程で書庫から取り出された本がカウンターに到着する仕組みになっている。

この図書館、18歳未満は立ち入り禁止である。(あんな本やこんな本も読めちゃうから?)

今年の6月! R18!

今年の6月の写真! R18!

ところが頑なにR18を標榜していた国会図書館、なぜかこの夏、急に譲歩の構えを見せだしている。

現在。何があった!?

8月現在。何があった!?

18歳未満は「ご相談」くださいとなったのだ。
入り口でどんな「ご相談」が繰り広げられているのか。少し気になっているのは内緒である。

伊達にR18をうたっている訳ではない。正門入ってすぐのベンチはこれだ。

!?

!?

わざわざ座るスペースを半分にして、半裸の像。芸術は難しい・・・。

さて、この図書館に足繁く通っているのだが、いつも不思議に思うことがある。
それは、Microsoftの始まってすらいないオワコン端末Surfaceを見かける頻度が物凄く高いことだ。

国会図書館内では、一部の閲覧室をのぞいてPC使用が許可されており、全席に電源が来ている部屋もあり、非常に快適な環境だ。
仕事をする人、レポートを書く学生、論文と首っ丈の人、みな様々な端末を使っているのだが、
他の場所では一切見たことのないSurfaceを使っている人が良く目に留まる。

世間での普及率と比べても、異常なほどSurface率が高いのである。
ちなみに、WindowsRTのタブレット市場でのシェアは1%未満
国会図書館でなぜこれほどSurfaceを見かけるのか。幾つか仮設を立ててみたのだが解らない・・。迷宮入りである。

一方、iOSは世間とは逆に冷遇されている。
国会図書館の片隅に「タブレット端末展示コーナー」なるものがあり、薄暗い廊下の角にiPadが5台並べられている。いつ見ても無人で、試しに画面をのぞいてみると iPadでは死ぬほど見にくい「国立国会図書館デジタル化資料」が表示されている。
(※ちなみにこの国立国会図書館デジタル化資料の閲覧人気ランキング、R18図書館だけのことはある。
1位は「エロエロ草紙」という謎のコンテンツだ)

コーナーの名前からして無理矢理感があふれていて涙を誘う。資料展示ではなくて、タブレット端末を展示するのが目的になってしまっている。
おそらく無理矢理、どこかのお役所から押しつけられた端末をやむなく使っているだけなのだろう。

憤慨ついでにもう一つ。
新館の入場口横には、昨年くらいにTechCrunchあたりで紹介されていた、ガジェット好きなら即座に食いつくようなメカが、粗大ゴミのように転がされてる。
大画面のテーブル型タッチ端末。
テーブルの卓上面がタッチパネルになっている最先端ガジェットだ。
おそらく民間ではなかなか手が出ないくらい高価な製品だろう。

館内は撮影禁止なので、ネットで似た画像を探してきた。こんな感じのテーブル。

館内は撮影禁止なので、ネットで似た画像を探してきた。こんな感じのテーブル。

だが、これまた薄暗い隅に追いやられ、いつ見ても無人なのである。

国会図書館。
図書館としての質は名実ともに日本最高峰だ。
だがそこで働くガジェットたちは日本で最も不憫なガジェットかもしれない。






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