3Dプリンターで生物を印刷してみないか?

Essay

ここ1、2年ですっかり手の届く価格になりつつある3Dプリンター。
昨日、有楽町のビックカメラに行くと3Dプリンターの実演販売が行われていた。
お値段12万円!
家電量販店のプリンターコーナーで3Dプリンターが売られる時代。技術の進歩恐るべし。

3D

3Dプリンタの普及は分野を問わず、大きな話題となっている。
身近なところでは「設計図データーさえあればフィギュアやプラモデルが作れちゃう!」と喜ぶモデラー。
一方、アメリカでは国による銃規制に備えて、3Dプリンタを使って銃を製造する技術を確立した団体も現れ、
大きなニュースとなっていた。(ニュース動画はこちら

そして、今、「生きた生体組織を模倣する」構造物の3D印刷が始まったらしい。

オックスフォード大学の研究、『自己組織化する「生きた組織」を3D印刷する』。
(Villar,G., Graham, A.D. , & Bayley, H.Science 340, 48-52 (2013 ) )

まずはこの動画をどうぞ。

細胞を模した水滴を立体的に整列させ、生きた組織とよく似た構造物を制作する技術らしい。

個々の水滴は脂質の膜で包まれていて、各水滴の間に構造的・機能的なつながりを持たせることができる。
塩分濃度の異なる水滴を隣接させることで、全体の形を曲げたり、また、脂質の膜に穴をあける毒素を含んだ水滴を印刷し、
水滴間で電流が流れるようにすることも可能だそう。(詳細はこちら→ ネイチャーダイジェスト(英語))

この技術はまだまだ初期段階で、臨床現場で使ったり、実際の臓器の作成に応用できるのは当分先のことらしいが、
3Dプリンターは生物なまものを扱うまでになっているのだ!

医療分野での応用はもちろんのことだが、
日本の食品メーカーあたりが魔改造し、高級食材を作ってくれないかなと個人的にワクワクしている。
超精巧なカニカマとか、イクラとか・・・。

高尚な技術を前にしてもこんな事しか思いつかないのが寂しいところである。






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