探し物はなんですか♪ 車載カメラが見つけましょうか?

Essay

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金曜の夜。
気の置けない友達とちょっと一杯のつもりが、気がつけばヘベレケ、終電もとうに無い。
学生時代は空が白むまで時間をつぶして始発を待ったものだが、社会人になると体力の衰えも相まって、散財を嘆きながらタクシーに乗ってしまうこともしばしばだ。

こんな時に乗るタクシー、運転手さんに住所だけ伝えてそのまま深い眠りへ・・。そして家に付き朦朧としながら会計。
気がつけば朝。何故か鳴らない携帯のアラーム。
遅刻だ遅刻と身支度しながらふと気づく。
あれ携帯は?

そう携帯は哀れタクシー会社の落とし物コーナーで虚しく目覚ましアラームを鳴り響かせているのである。
今まで、ガラケーを3回忘れ(1回はそのまま行方不明)、財布を1回忘れた。

そしてこれまた意外な盲点がトランクである。
夜明けに空港に着く国際線の便。時差ボケと長時間のフライトで疲労困憊し、清水の舞台から飛び降りる覚悟で乗るタクシー。
家の前に付き、会計を済ませて降りた瞬間、トランクの荷物を乗せたまま走り去ろうとするタクシー。
明け方の住宅街、半泣きで絶叫しながら追いすがりトランクを叩いて、叩いて、やっと止めたことがある。刑事ドラマか!

こんな悲劇が毎日のように日本中、そして世界中で繰り広げられているのだろう。

しかし、この無益な戦いにテクノロジーの力で終止符が打たれるかもしれない。

KMタクシーが2013年度から全部のタクシーに設置する予定の「タクシー忘れ物防止システム(PDF)」だ。
車内に設置した4台のカメラが、乗車時の画像と降車時の画像を比較し、変化があったら(忘れ物がある)運転手さんにアラームで知らせる仕組みだ。

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落とし物の管理・問い合わせはタクシー会社にも膨大な手間をかけるし、乗客・会社双方にありがたい仕組みと言えそうだ。

余談だが、このニュースは本家Engadgetでも取り上げられていた。おそらく世界共通の悩みの種なのだろう。
Engadgetの編集者も半泣きでタクシーを追いかけたことがあるのかもしれない。






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