日本で引退した1台の消防車が、今アメリカ中を走り回って、話題を呼んでいる。
ベースとなった消防車はトヨタのダイナ。
アメリカで魔改造されたこの消防車、なんと使用済みの「食用油」で動くようになっているのだ。
マリー・アントワネット 「ガソリンが無いなら、廃油を入れればいいのに」
2007年、アメリカに到着するやいなや・・
寄ってたかって改造
ドアにはうっすら「消防」の文字が・・
食用油エンジン、それを動力源とする発電機、果ては車上ステージなども設置!まさに魔改造!
2007年にはアラスカからアルゼンチンまで、35000kmを食用油だけで走りきった実績を持つ。
(↓その時の動画)
燃料は行く先々で廃油を調達!
「フライを楽しんだ後はドライブだぜ!HAHAHA!」
植物油だけでなく、動物油でもいける。燃費は48.2km/豚!
いくつかのアウトドアメーカーがスポンサーとなって作成されたこの車、前オーナーからBiolite社というメーカーの手に渡り、まさに今、プロモーションの為に全米を走り回っている。
(Travel By Fire: Twenty States.Two Months.Two Guys.One Japanese BioDiesel Firetruck.)
Biolite社は、小枝を燃やして発電できるストーブを作っているメーカー
運転(というか制御)はなかなか大変で、3~5分ごとに油圧やら油温やらのチェック推奨。
運転席には追加されたメーターがたくさん。あと、当然右ハンドル。
制御パネル。エンジンをかけるにもいろいろお作法があるそう。
行く街々で、注目を集めるこの車。エコな製品を作成しているメーカーのキャラバン車両としては最適である。
使用済みの食用油で走り回り、発電までしてしまうのだから、説得力バツグンだ。
もったいなー、と思うのはトヨタの対応。
トヨタ製の引退した消防車が食用油で動き、2007年にはアラスカからアルゼンチンを旅しているのに、トヨタ広報はダンマリなのだ。
もしかしたら、トヨタにとって廃油で動く車というのは「不都合な真実」として消し去りたいものなのかもしれない。
そんな見方をしながら、オイルメジャーと巨大自動車メーカーに思いを馳せるのもまた一興である。
TOYOTAロゴが凛々しいのに。広報に使えばいいのに。