SONYのスマートウォッチ、SmartBand Talkをポチった話

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通話もできるスマートウォッチの元祖。docomo wristomo(2003年)

地雷臭のするガジェットだとしても、ホイホイと手を出してしまう・・そんな人柱の自分としては珍しく、長らく手を出さなかったスマートウォッチ。
地雷臭ではなく、地雷そのものだったからである。
人柱とはいえ、生還を期さないお買い物は出来ないのである。

装飾品としての最低限の外観、一方ガジェットとしての機能とのバランス。
腕時計は毎日もっとも長く身体に着けるモノの一つだ。
あまりにゴツすぎる時計型のガジェットはいくら人柱といえど、使わなくなるのは目に見えていた。

機能を足したり、引いたり、開発するのにもっともバランス感覚が要求されるガジェットが、スマートウォッチだろう。

古くは、2003年にdocomoから登場したWRISTOMOは世間の度肝を抜いた。

通話もできるスマートウォッチの元祖。docomo wristomo(2003年)

開発は「セイコーインスツル」。
時計界の重鎮自らが産みだしたこの迷機は「通話もできる時計」として時計界に革命を起こすかと思われた(?)が、その後の運命はここに記すまでもない。

あれ以来、スマートウォッチを見る度にこの機体を思い出してゲンナリしていた僕だが、今回初めて買ってみようと感じたスマートウォッチに出会った。
SONYのSmartBand Talkである。

SONY 「SmartBand Talk SWR30」

最近流行りのAndroid wearが機能やセンサーをてんこ盛りにして、醜く膨れ上がるのとは対照的に、この機種はスマートウォッチ特有のゴツさもなく、あくまでスマートである。
普段使っているお気に入りの時計、「Watch2」に似てシンプルな外観も大いに気に入った。

ローゼンダール 「Watch2」

また何よりも、ディスプレイにバッテリーをほぼ消費せず常時表示できる電子ペーパーを採用したのが英断である。
ボタンを押さないと時刻を表示できない時計など、意味がわからない。

スマートウォッチというより、ライフログを取るための専用ツールだった先代SmartBand (液晶無し)の進化版という立ち位置がデザインに大きく影響しているのだろう。
ライフログリストバンドのDNAを引くこの機種は、スマートウォッチとは異なった設計思想で産み出されたに違いない。

先代SmartBand

さて、シンプルな外観とは裏腹にこの機種、実に多機能である。
電子ペーパーのディスプレイと加速度センサー、気圧センサー、マイク、スピーカー、バイブを備える。

機能とデザインのバランスが絶妙である

また、この機種はスマートフォンと連動させた状態ではなんと通話も可能なのである。

通話も出来てしまう!かわいい顔してけっこうやることはやるのである。

さて、この機種が手元に届くのは今月の後半なのだが、既に公式アプリがAndroidストアに並んでいるのだ。
エリート人柱として、製品の到着前に対応アプリがリリースがされていればいの一番にインストールするのは基本中の基本である。

さっそくインストールして弄っているのだが、この機種の持つポテンシャルの高さを感じる内容である。

メインメニュー。スマートフォンから細かい設定が可能。

まずは、外観の設定項目。
文字色(白黒反転)の変更や、左右どちらの腕にはめても読みやすい方向に文字列の向きを変える機能などが備わっている。

電子ペーパーの特性を活かした流石の設定項目。

ディスプレイはかなりの情報量のテキストを表示でき、その向きも設定できる。

また、この機種では各種通知も細かく設定できる。母機のAndroid端末にインストールしてある通知機能のあるアプリなら、どれでもSmartBand Talkに通知を送ることができそうだ。
この自由度の高さは素晴らしい。

Facebook、Twitter、メール、LINE、その他各種通知の中から表示させたいものを自由に選べる。

そして、機能は自分の使いたい機能をプラグインという形で追加して使うようになっている。

プラグインをダウンロードして機能を追加できる。

そのプラグインも現時点でもなかなかユニークなものが備わっている。

スマホのカメラのシャッターを切るプラグイン。

スマホが見つからない時にスマホの着信音を鳴らすプラグイン。

カレンダーなど、スケジュールを通知してくれるプラグイン。

基本的に母機としてのスマートフォンを持ち歩くので、スマートウォッチに過剰な機能は求めていない。
とはいえ、手元に時計+αの機能は欲しい。そんな必要十分を満たしつつ実にバランスのいい仕様だと思う。

このアプリ郡の一つとして、発売時にはボイスコントロール機能も提供されるようで楽しみである。

大抵のことはできる

ちなみに、この機種はタッチパネルを備えていないため、操作は本体のハードボタンと本体を指で強くタップ(内蔵の加速度センサーで検知するのだろう)して操作をする。

また、前述のようにもともとライフログリストバンドが進化した機種なので、強固な防塵防水(IP68)も備える。

時計として、防水防塵は基本中の基本。

そうそう、本分たるライフログ機能を無視してスマートウォッチだけの機能だけに注目していたが、こちらのライフログアプリ「Lifelog」もなかなかおもしろい。
これはスマホ本体だけでもかなり使える。一日の移動をしっかりトラッキングしてくれるし、どんなアプリをどれだけ使ったかや、歩数などもわかる。
(ぶっちゃけSmartBand Talkが無くても十分だろと思ったくらい)

一日の行動を時系列で一覧表示。

移動履歴と行動のマッチングもできる。

これに SmartBand Talkを併せて使うと、就寝時の身体の動きを元に睡眠パターンのログ取得、そして気圧センサーを用いた上下の移動も記録できるようになる。

気圧センサーは今後のアプリプラグインの対応によっては、気圧計や高度計としてカシオのアウトドア用時計、プロトレックのような機能も付加できるのではと密かに期待している。

以上、製品到着前にどんだけ調べているんだといった感じだが、ポチった現物の到着は11月28日予定となっている。ちなみに価格はSONYストアで税込み17379円だった。

到着後使ってみて、また気づいた点を紹介できればと思う。
しかし、久々に到着が待ち遠しいガジェットだ!