SPIE(国際光工学会)のサイトで、ルーマニアの軍技術大学の面白い研究論文が紹介されていた。
Stand-off detection of alcohol in car cabins(車内のアルコール遠隔検出技術)だ。
お酒を飲んで車を運転するけしからん輩も真っ青な、レーザーを使った飲酒運転遠隔検知技術である。
仕組みとしては、車がレーザー発射装置の前に来た時に、レーザーを道路の向かい側に置いた鏡に発射。反射を利用して計2回レーザーを車中を通過させ、検知装置で受信。それをオシロスコープなどを用いて解析し、車中のアルコール蒸気濃度を図るようだ。
鏡を使って2回レーザーを通過させるのがミソで、これによって精度を高めているようである。
例によって、物理・数学ともに成績が「2」だった僕に詳細な説明は不可能である。
詳しい仕組みが知りたい方は、原文を参照されたい。
悪知恵の働くドライバーが窓を開けて換気したりするなど、撹乱される可能性も考えられるが、四六時中換気しながら運転するわけにもいかない。
また、従来の一台一台車を止めて検知する方法に比べ、設置した道路を通行する全車を停止させること無く検査することができるので、運用コストも安く、多数設置したり、常時設置することもできそうだ。
このシステムの存在自体が、ドライバーへの飲酒運転抑止になり得る。
ちなみに、このルーマニアの大学は2012年には、スマホを使って地雷を探す(マインスイーパーではない!本物の地雷だ。)ためのアプリ、「SAPER」を開発し、Microsoft主催のコンテストMicrosoft Imagine Cupで受賞を勝ち取るなど、ユニークな研究が目立つ面白い大学である。
↓動画はこちら