水草水槽とモーションキャプチャ

1年ほど前、ラジオでマンガ家、タナカカツキ氏のインタビューを聞いて以来、
「水草水槽」というものに興味津々である。

水草水槽、これが、凄い。
まるで水槽のなかに自然が凝縮されたように、「風景」が表現されている。

写真:京都精華大学水槽学部の水草ブログより

写真:京都精華大学水槽学部の水草ブログより

水草、エビ・魚の飼育、二酸化炭素の添加、そして光量調整などでバランスを取りながら生態系サイクルを水槽内で再現する事で、昭和の水槽のイメージ「緑色の藻に覆われて濁った水槽」とは異なり、透明度の高い、美しい環境を構築できるのだそうだ。

昭和の水槽(イメージ)

昭和の水槽(イメージ)

このブログを読み、すっかり水草水槽、そしてタナカカツキ氏の文章に魅せられ、検索していたところ、
タナカカツキ氏のマイナビでの連載、『制作のための心のTips、「夜中のサバイバル」』を見つけた。
マンガ家、映像作家等として多分野で活躍されているタナカ氏が「クリエイティブ」について熱く語っている内容で、一気に読み通してしまった。
(面白い。お薦め!)

その中で、1993年、CG制作が一般的ではない時代、300万円ものMacを導入したエピソードがあった。
参考書もなく、購入したはいいが使い方がわからない。そのことを販売代理店の営業マンに言うと、
「一緒に勉強しましょう」と毎夜、夜遅くに訪ねてきてくれて、一緒に勉強するという心あたたまるエピソードなのだが、その中にこんな一文があった。

「未来の3DCG制作環境はこんな待ち時間ばかりじゃないだろう、きっとストレスなく作れるようになるだろう。
ホログラムのようにモニターも立体になってるかもしれない、素手で粘土のようなものをこねくり回して造形がつくれるような、
そんな時代が来るかもしれない。CGのこの黎明期をなつかしがる日がくるだろう。販売員さんと部屋でふたり、そんな話をして盛り上がりました。」

このエピソード冒頭で、タナカ氏は、裸眼立体視のディスプレイで3Dの映像を作成しながら回想をしている。
そして、「素手で粘土のようなものをこねくり回して造形」。
これも現実のものとなりつつある。

Youtubeに、Leapを使ってバーチャル陶芸をするというコンセプト映像があった。

よくドキュメンタリーなどを見ていると、医療機関や映画製作現場でデータグローブ(3D入力用のセンサー付き手袋)でCGをこねくりまわしている映像が出てくるが、高いものになると何百万円もするそうだ。
LeapmotionやKinectなど安価なモーションキャプチャーデバイスの登場で、卓上の範囲で簡易的に3Dポインティングをするならデータグローブも不要になりそうだ。

●データグローブ

●leapmotion(素手)

タナカカツキ氏の夢見た制作環境は、2013年、ほぼ実現しかかっている。

なお、データグローブならではのメリットとしては、触覚フィードバックがある。

データグローブ

データグローブ

これはCyberGlove Systems社の触覚フィードバック付きデータグローブ。
それぞれの指につけた小さなヴァイブレータを振動させ、触覚を簡易再現する。

高額なデバイスだと、さらに複雑なフィードバック感まで再現できるものもあるようだが、
このレベルでも仮想空間上の物体に触れた、という感覚をフィードバックできるだけで造形や入力に大きなメリットがありそうだ。
バイブレータが5つくらいついた手袋をleapmotionやKinectと連動させれば、安価でデータグローブの代用ができるかもしれない。

触覚の再現。想像しただけで胸が熱くなる。(中学生的な意味で)






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