小学生の頃、スパイごっこができるオモチャが流行った。
水に溶ける紙、暗号作成・解読用の穴あきシートなど、子供だった僕は友達と夢中になって無意味な暗号文を量産しては、休み時間ごとに暗号文の受け渡しをする遊びに興じたものである。
今思うと、胸がキュッとするような黒歴史だが、「暗号」への興味は大人になっても尽きない。
この記事を読んでくれているような方には、少なからずこの暗号に対するワクワク感に共感頂けるのではないだろうか。
(現に、大人のための「スパイキット」が復刻版として登場もしている)
さて、時はインターネット時代。
普段のブラウジングにも密接に暗号が関わっているのだが、「SSL」などの電子暗号は面白くもなんともない。
仕組みがブラックボックス(僕の頭が悪すぎて仕組みが解らないだけ!)だし、暗号を使っているという高揚感も皆無だ。
暗号は、ダイヤルをかちゃかちゃ回し、ケーブルを何本もつなぎ、乱数表を見ながら、タイプライター風のキーボードをカチャカチャッ、ターン!という様式美にこそロマンがある。
第2次世界大戦中、ドイツが世界に誇った暗号機、「エニグマ」。
3枚のローター、プラグボードを備え、暗号鍵の強度は「17,576×60×100,391,791,500通り」とよくわからないが、凄そうなマッスィーンだ。
(それでも当時の天才がよってたかって解読してしまったのも事実。凄い話だ・・。)
エニグマの機構について詳細を知りたい方はWikipediaや、このサイトに仕組み等が詳しい。
また、ブラウザ上で動かせるエニグマのシミュレーターもあるので、気になる方はぜひここでカチャカチャッ、ターン!してみてほしい。
閑話休題。
今回、キックスターターでは、このエニグマの復刻版(電子式で)を作ろうというプロジェクトが始まり、現在出資募集中のようだ。
既に完成段階のプロトタイプが提示されており、実現可能性は高そうだ。
実際に動かしている様子は以下。
購入したところで、何に使うの?という野暮なツッコミは置いておいて、気になるお大尽はぜひ出資して手に入れてみて欲しい。
アメリカ大使館や中国大使館の前で、おもむろに取り出し、カチャカチャッすれば警官の人気者になれること間違い無しだ!