「お風呂に入っている時すら、スマホやタブレットを離さない。」
このような症状が見られるようだと、もはやガジェット依存症末期である。
僕が発症したのは、遥か昔の2000年である。
この年、今や絶滅した恐竜、SHARPのZaurus、MI-E1が発売された。
今を遡ること、14年。
2000年の時点でSHARPは「お風呂モバイル」を提唱しており、Zaurus用の防水ケースを公式に発売していたのである。
お風呂に浸かりつつ32kbpsでインターネッツを閲覧していたのも今や昔。
今は防水のXperiaを剥き出しでお風呂にドブン。全裸でブロードバンドインターネッツを楽しんでいる。
テクノロジーの進歩とは素晴らしいものである。
現代テクノロジー3大ドキドキの一つに、「入浴時のスカイプやハングアウトの着信」がある。
誤ってビデオ通話のボタンで電話をとろうものなら、破廉恥な映像を垂れ流し、場合によっては社会的に終わってしまう。
そんな、綱渡りのようなドキドキ感を楽しめるお風呂モバイルだが、弱点がひとつある。
それはお風呂では無線LANの電波が弱くなってしまうこと。
高湿度環境であることと、断熱材や厚いタイルで囲まれていることもあり無線LANにとっては厳しい環境だ。
我が家では2階にバッファローの古い無線LANルーターを設置してあるのだが、1階にあるお風呂では電波がギリギリ届くかどうか、といった環境。
使用中にWi-FiとLTEがころころ切り替わってしまい、不愉快極まりない。
そんなこんなでルーターに不満を持っている今日この頃。何故分かったのか、ネットギアジャパンから、「うちの凄いルーター見に来ない?」と記者発表会へのお誘いがあったのである。
新しいガジェットに触れるなら、万難排して触りに行く!それがAISAKEB.comのポリシー。鼻息も荒く会場に乗り込んだのだった。
さて、今日見せてもらった新製品は、「Nighthawk R7500」というハイエンドルーター。
アンテナを贅沢に4本配したデザインはまさにF-117を彷彿とさせる。
スペックも驚異的である。
ルーターなのに(失礼!)1.4GHzのデュアルコアプロセッサーを搭載。
5GHz帯を2.4GHz帯の2つのバンドを同時に使え、それぞれ1733Mbps(ac),600Mbps(n)という通信速度を叩き出す。
ところで「なんでルーターにこんないいCPUを積んでるのかね?」と僕は唖然としてしまったのだが、最近のルーター界はもはや新次元だった。
このルーターはビームフォーミングといい、スマホなどの子機の位置を追尾して電波の送信方向や出力を変える機能も搭載している。
そして、何より驚いたのがルーターが今ユーザーが使っている通信の種類を認識して、優先順位を自動的に付けるという機能、「Dynamic QoS」。
例えばSkypeやネットゲームなど遅延が気になるアプリは他の通信より優先させたり、ルーター自身がスマートに判断するそうだ。
おそらく僕よりこのルーターの方が賢い。
また本体にはUSB3.o端子とeSATAポートも付いていて、HDDなどを繋げることでプライベートなクラウドストレージとして使うことも出来る。
ちなみに想定市場価格は税込み26,000円で12月下旬発売とのこと。
12月、そこにはジメジメした薄暗い風呂場で、日がな一日Xperia片手に蠢く筆者の姿があるかも知れない。
快適過ぎるテクノロジーがもたらす闇、である。